日本芝の種類の中で最も葉幅が大きい(約4mm程度)ものをノシバ(Zoysia. japonica Steud.)といいます。
植物学上、Zoysia. japonicaは“シバ”と呼ばれていますが、“シバ”というとコウライシバや他の西洋シバと混同する恐れがあるからか、一般名称として“ノシバ”として呼ばれています。
とても丈夫で、手入れがしやすいので公園や広場などでよく見かけます。やせ地や、人が踏み込む場所、低管理な場所に,適していますが、家庭のお庭用としても利用されています。日本および東アジアに広く分布する在来種ですから、北海道南部から沖縄までその気候に適応します。秋口から休眠(枯れた状態)に入り、春先には緑に芽吹きます。ノシバと言っても、葉幅は同じぐらいでも、芝密度が高いもの・草丈が高くなるもの・比較的草丈が低いものなど品種によって
その特徴は様々です。弊社では、普通ノシバと朝駆・朝萌を取扱っております。

「朝駆(アサガケ)」は農林水産省が全国から収集したノシバの中より、成長評価の最も高いものを選抜・育種した登録品種です。
『朝駆:武将が朝早く敵陣を攻め打ち負かす』、その名の通り、圧倒的な生長力で、地面を覆い芝地化してしまう丈夫で力強いノシバです。
 普通ノシバと比べて葉幅が若干大きめ(約4〜6o程度)で、刈込まない状態では
葉の長さが約12〜15pほどになりますので、雑草の進入が少なくなります。葉が茂る特徴を持つので、放牧地の飼料を兼ねた土壌浸食防止資材として注目されています。また、法面緑化資材やグラススキー場・競馬場のスポーツターフとしても適しています。
 下のグラフは他の登録品種ノシバとの生長力を比較した実験データーです。「朝駆」は他の品種に比べて最大で7倍の生長力を示し、繁殖能力が非常に高いことを示しています。管理面では、他の品種より低管理でも力強く生育します。

ノシバ
〈品種登録番号 第10487号)
朝駆
〈品種登録番号 第13066号〉
朝萌

「朝萌(あさもえ)」は、「朝駆」と同様に選抜・育種された、農林水産省の登録品種です。
芝密度が高い(クオリティーの高い)品種として誕生しました。葉幅は普通ノシバと変わりませんが、地下茎が密に絡み合った状態で地面を覆うので、雑草の種子が発芽しにくく、他の芝と比べて管理が簡単なのが魅力です。
家庭のお庭や畑作地の畦畔地(けいはんち:あぜ)用の他に、地下茎のクッションで、子どもたちに安全な校庭緑化資材として、また、道路法面などの利用に適してます。

下記のグラフは定植1年後における、芝被覆度、雑草被度、また、裸地度の品種間差を示したものです。
このグラフからも、管理に手がかからないことがわかります。また、生長が早いので病害虫や人の踏み込みによる損傷を早期に回復することが期待できます。

試験区(1.5m×1.5m四方)に各品種の直径9p(3号)のポット苗を15p間隔で100ポット7月上旬に定植。
各品種の試験はそれぞれ3反復行い、定植1年後のシバ、雑草および裸地度を調査した。
独立行政法人畜産草地研究所調査。

クリックすると拡大します。

『朝駆』は他のノシバに比べ生育が旺盛です。

生育後期状態の『朝駆』
他系統ノシバと比べ、芝目が粗いが生育後期には比較的密植した芝地を形成します。

クリックすると拡大します。

図2.定植1年後の各系統の芝地状態。

図1.各系統の3ヶ月および1年1ヵ月後の匍匐茎の伸長。